2023年3月22日水曜日

「新規高等学校卒業者就職問題連絡会議」が開催されました

都高進より「新規高等学校卒業者就職問題連絡会議」のご報告

 令和5年2月3日(金)に厚生労働省主催による「新規高等学校卒業者就職問題連絡会議」がオンラインにて実施されました。この会議の参加者は厚生労働省・文部科学省・全国高等学校進路指導協議会(全高進)の各ブロック事務局長で、高卒就職者の現状や課題について国(行政)と直接意見交換ができる機会が設けられています。高校現場の声を全国で共有し、直接伝えることができる唯一の場として大変貴重な機会となっています。
 厚生労働省からは令和4年10月末現在の就職内定率は76.1%で、前年度比1.0%増となっているとの報告がありました。しかしながら、卒業後3年以内に離職する者の割合は高卒で4割と依然高い数値を推移しており、特に1年以内の離職率が高いことが課題となっています。


 新型コロナウイルス感染症に伴う影響もだいぶ薄れており、求人に関してもコロナ禍以前の状態に回復してきたと思われます。しかし、生徒が希望する職種と求人が合っていないことも多く、就職に結びつかないケースもあるようです。

 全高進との意見交換では、応募書類を郵送してから採用試験が実施されるまでに長期間かかる企業が多かったこと、面接試験において違反質問がいまだに無くならないこと、授業日に内定式や研修会を実施する企業があり、対応に困るといったことが報告されました。就職慣行(一人一社制)の遵守については、9月当初より複数応募が認められている地域において複数応募する生徒は少なかったとの報告がありました。履歴書の作成や面接対策などを同時並行で行わなければならないので敬遠されたのではないかとのことでした。
 新型コロナウイルス感染症の影響があり、昨年度と今年度はオンラインで開催された本会議ですが、高校現場の実情、抱える課題を行政に直接伝えられる場として対面実施が早期に再開されることを切に願うところです。

東京都高等学校進路指導協議会(都高進)事務局

2023年1月12日木曜日

令和4年度「大学進学指導研究協議会」開催(12月)のご報告

都高進より「大学進学指導研究協議会」開催(12月)のご報告

 令和4年12月8日(木)に令和4年度「大学進学指導究協議会」を工学院大学高層棟3階アーバンテックホールにて開催いたしました。

 第Ⅰ部では「2023年度大学入試動向と受験直前期の指導法~共通テスト、一般選抜に向けて~」をテーマに駿台予備学校池袋校校舎長の小林英人氏にご講演いただきました。2022年度の共通テスト総括として志願者数は4年連続で減少したものの、受験者数は増加し、受験率も回復傾向にあるとのこと、内容面に関しては、2021年度入試よりも大きく難化し、特に「数学ショック」が受験生を直撃した。英語と国語の問題に関しては、前年度の傾向を踏襲していたとのことでした。共通テスト3年目となる2023年度入試においては、過去の新テスト導入時と同様、難しくなることが予想されるとのことでした。私大入試に関しては、2022年度と同様に職業直結型の学部に人気が集まる傾向があり、文低理高の状況は変わらず、文系学部で志望者指数アップの大学はないとのこと。理学部系は農・水産系が人気。志望者数の減少(特に既卒)と受験機会拡大で、2023年度入試は1つ上を狙える年になるとのこと。ただ、現高3生は高校入学時から分散登校やオンライン授業対応等、新型コロナウイルス感染症の影響を最も受けた世代であり、授業時間の減少から基礎学力不足の懸念も心配されるとのことであった。このような状況下で2023年度はデータサイエンスを始め学部・学科を新設する大学も多く、特に情報科学、情報工学、総合情報学などの増加が目立っているとのことでした。


 第Ⅱ部では講師に工学院大学情報学部情報デザイン学科教授の田中久弥氏をお招きし「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度による新しいデジタル人材育成」をテーマにご講演いただきました。これからのDX時代の中核を担う人材を輩出する大学の学部・学科としての取り組みや、高等学校における「情報Ⅰ」の必修化を通じて高等学校に期待すること等についてお話しいただきました。これからの社会においてどのような人材が必要とされるのかを具体的にお話しいただき、特に「情報Ⅰ」で取り扱う単元について「全員が全てを理解する必要はないけれども、今後DX社会に身を投じることになる高校生は言葉として知っておくことが大切」という一言は高校現場にいる私たち教員にとって非常にわかり易く、考え方を改めるきっかけとなる言葉となりました。


 お忙しいところご参加いただきました皆様、ご協力いただきました工学院大学様にこの場をお借りし御礼申し上げます。ありがとうございました。

東京都高等学校進路指導協議会(都高進)事務局

2023年1月10日火曜日

「第60回 専門学校研究協議会」開催のご報告

 令和4年12月6日(火)に公益社団法人東京都専修学校各種学校協会(東専各)との共催行事として「第60回専門学校研究協議会」を日本電子専門学校 9号館 メディアホール(東京都新宿区百人町1-24-20)にて開催いたしました。


 今回は「ゲーム業界の最新動向と専門教育の展望」を研究協議のテーマとし、第Ⅰ部の基調講演では日本電子専門学校の五十嵐淳之氏を講師にお迎えし、「ゲーム業界の最新動向と今後の展望」についてご講演いただきました。現在、日本のゲーム会社数は2000社を超えていると言われており、ゲームの開発を担う「デベロッパー」と開発のほか企画・販売も担う「パブリッシャー」の2つに大きく分類されるとのことでした。ゲーム業界は分業制が確立されており、得意なことを活かして仕事ができる業界で、働き方も多様であると同時に、労働条件も一昔前と比較して各段に良くなっているとのことで、私たちが一般的に思い浮かべるゲーム業界のイメージとは大きく異なる実情について知識を得ることができました。


 第Ⅱ部のパネルディスカッションでは、東京都立工芸高等学校の鈴木智和先生をコーディネーターに4名の専門学校の先生方にパネリストとしてご登壇いただき、「ゲーム業界から求められる人材と専門教育」をテーマに研究協議を行いました。ゲーム業界から求められる人材として「ゲームが好き」は大前提となるが、消費者としてゲームに携わるのとは異なる送り手(作り手)としての視点が必要となり、そのためには幅広く色々なことに目を向けられることも必要であるとのことでした。「『ゲームが好き』からゲームの作り手に変えるのが専門学校の役割」「分業だけれどもゲームはみんなでつくるものなので、色々なものを見る経験ができる学校を選択すると良い」との言葉が印象的でした。


 また、文部科学省専修学校教育振興室の船木茂人氏に高等教育の修学支援制度職業実践専門課程についてもお話しいただきました。


 お忙しいところご参加いただきました皆様、そして本会を開催するにあたりご協力いただきました東京都専修学校各種学校協会様、パネルディスカッションでご登壇いただきました専門学校の皆さま方にこの場をお借りし御礼申し上げます。ありがとうございました。

東京都高等学校進路指導協議会(都高進)事務局

2023年1月1日日曜日

2023年 元旦


明けましておめでとうございます。

旧年中は、「総会および研究協議大会」「大学進学指導研究協議会」「大学見学研究協議会」「専門学校研究協議会」に、多くの先生方や関連各位の皆様にご出席をいただきました。誠にありがとうございました。

本年も、多くの先生方のお役に立てていただけるよう、「進路指導」「就職指導」に関する研究協議会の開催をおこなってまいります。

今後とも皆様のご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。


東京都高等学校進路指導協議会(都高進) 事務局

2022年12月29日木曜日

東京都教育委員会より『生徒指導提要(改訂版)』のポイント解説

都高進より「『生徒指導提要』の教員向けリーフレット」のご案内

 令和4年12月の『生徒指導提要(改訂版)』の文部科学省からの公表に合わせて、東京都教育委員会は教職員向けデジタルリーフレットを作成しました。
 『生徒指導提要(改訂版)』の改訂の趣旨や、課題の改善につなげられるようにするためのポイント等について、分かりやすく示しています。ぜひ、御活用ください。
ご参考)

東京都高等学校進路指導協議会(都高進) 事務局

2022年12月28日水曜日

12年ぶりの改訂『生徒指導提要』今日的な課題に対応

都高進より「12年ぶりの改訂『生徒指導提要』」のご案内

 平成22年に、生徒指導に関する学校・教員向けの基本書として『生徒指導提要』が作成されました。10年以上の時が流れ、子供たちを取り巻く環境が大きく変化してきました。
 平成25年6月  「いじめ防止対策推進法」制定
 平成28年12月 「教育機会確保法」制定
など、子供たちのための関連法規も整備されました。
こういった状況を踏まえて、『生徒指導提要』が12年ぶりに改訂されました。

 改訂版の『生徒指導要諦』はデジタルテキスト(PDF)として提供されています。デジタルテキストのメリットである、リンク機能や検索機能が利用できる作りになっています。パソコン、タブレット、スマートフォンで利用できます。
また、デジタルテキストの使い方を説明する資料『活用ガイド』も用意されています。

ご参考)『生徒指導提要』目次
第Ⅰ部 生徒指導の基本的な進め方
 第1章 生徒指導の基礎
  1.1 生徒指導の意義
  1.2 生徒指導の構造
  1.3 生徒指導の方法
  1.4 生徒指導の基盤
  1.5 生徒指導の取組上の留意点
 第2章 生徒指導と教育課程
  2.1 児童生徒の発達を支える教育課程
  2.2 教育の指導と生徒指導
  2.3 道徳科を要とした道徳教育における生徒指導
  2.4 総合的な学習(探求)の時間における生徒指導
  2.5 特別活動における生徒指導
 第3章 チーム学校による生徒指導体制
  3.1 チーム学校における学校組織
  3.2 生徒指導体制
  3.3 教育相談体制
  3.4 生徒指導と教育相談が一体となったチーム支援
  3.5 危機管理体制
  3.6 生徒指導に関する法制度等の運用体制
  3.7 学校・家庭・関係機関等との連携・協働
第Ⅱ部 個別の課題に対する生徒指導
 第4章 いじめ
  4.1 いじめ防止対策推進法等
  4.2 いじめの防止等の対策のための組織と計画
  4.3 いじめに関する生徒指導の重層的支援構造
  4.4 関係機関等との連携体制
 第5章 暴力行為
  5.1 暴力行為に関する対応指針等
  5.2 学校の組織体制と計画
  5.3 暴力行為に関する生徒指導の重層的支援構造
  5.4 関係機関等との連携体制
 第6章 少年非行
  6.1 少年法・児童福祉法等
  6.2 少年非行への視点
  6.3 少年非行への対応の基本
  6.5 関係機関等との連携体制
  6.6 喫煙・飲酒・薬物乱用
 第7章 児童虐待
  7.1 児童福祉法・児童虐待の防止等に関する法律等
  7.2 学校の体制
  7.3 児童虐待の課題予防的生徒指導
  7.4 児童虐待の発見
  7.5 児童虐待の通告
  7.6 関係機関との連携体制
 第8章 自殺
  8.1 自殺対策基本法等
  8.2 自殺予防のための学校の組織体制と計画
  8.3 自殺予防に関する生徒指導の重層的支援構造
  8.4 関係機関等との連携に基づく自殺予防の体制
 第9章 中途退学
  9.1 中途退学の関連法規と基本方針
  9.2 中途退学の理解
  9.3 中途退学の未然防止と組織体制
  9.4 中途退学に至る予兆の早期発見・対応
  9.5 中途退学者の指導と関係機関との連携体制
 第10章 不登校
  10.1 不登校に関する関連法規・基本指針
  10.2 不登校対応に求められる学校の組織体制と計画
  10.3 不登校に関する生徒指導の重層的支援構造
  10.4 関係機関等との連携体制
 第11章 インターネット・携帯電話に関わる問題
  11.1 関連法規・基本方針等
  11.2 インターネット問題への組織的取組
  11.3 インターネットをめぐる課題に対する重層的支援構想
  11.4 関係機関等との連携体制
 第12章 性に関する課題
  12.1 性犯罪・性暴力対策の強化の方針
  12.2 性に関する課題の早期発見・対応
  12.3 性犯罪・性暴力に関する生徒指導の重層的支援構想
  12.4 「性的マイノリティ」に関する課題と対応
 第13章 多様な背景を持つ児童生徒への生徒指導
  13.1 発達障害に関する理解と対応
  13.2 精神疾患に関する理解と対応
  13.3 健康課題に関する理解と対応
  13.4 支援を要する家庭環境
東京都高等学校進路指導協議会(都高進) 事務局

2022年12月18日日曜日

全国高等学校進路指導協議会主催「第45回進路学習セミナー」開催のご案内

都高進より「全高進主催『第45回 進路学習セミナー』」開催のご案内

 時下ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。また平素より本会の研究活動・事業にご理解、ご協力を賜り厚くお礼を申し上げます。
 さて、本年度も3月に全国高等学校進路指導協議会(全高進)主催による「進路学習セミナー」が開催されることが決定いたしました。「進路学習セミナー」では、毎年、研究活動の成果と全国の実施研究の発表・協議を行っており、今年度は東京ブロックの発表として東京都立工芸高等学校の鈴木智和先生にご発表いただきます。 
 今大会から、全国の方々により参加しやすい大会とするため、オンラインを利用して開催することになりました。年度末のお忙しい中でもより多くの方にご参加いただければと思います。キャリア教育の推進を図る研修の機会として、ふるってご参加くださいますよう、ここにご案内申し上げます。

  1. 主催
     全国高等学校進路指導協議会
  2. 目的
      高校生を取り巻く進路は大きな変革の中にあります。この会は、
     大学入試改革・就職を取り巻く変化など、社会変化を正しく理解
     することを目的とします。また、各学校が取り組んでいる進路
     活動の実践発表を通し研究協議を行い、学校教育全体に一貫して
     展開されるキャリア教育のあり方について考えていくことを目的
     とします。
  3. 期日
     令和5年3月28日(火)
  4. 形式
     オンライン開催
     ウェブ会議システム(Cisco Webex のシステム利用)
  5. 参加対象
     高等学校教職員および関係者、大学等教育機関関係者
  6. 定員
     1,000名
  7. 参加費
     無料
     ※大会要項の印刷は行いません。各自でデータをダウンロードしていただきます。
  8. 参加申込
      令和4 年12 月12 日(月)から令和5 年3 月10 日(金)までに
     全高進HP「各種申し込み」『進路学習セミナー申込』
     『第45 回(2023.03.28)』のフォームからお申込みください。
       認証キー【 45shinro-sem 】
     http://www.zenkousin.net/nc/setting/application/seminar/page_20221202131005
  9. その他
      今後の進路学習セミナーは、年度末のお忙しい中でもご参加し
     やすい大会にするため、オンラインを利用した開催方法に変更し
     ます。全国の会員の多くの方々へ情報発信を行うべく、参加費
     などは徴収しません。年度末でご多忙のこととは存じますが奮って
     ご参加ください。
  10. プログラム
    3月28日(水)
      10:00~10:10
         開会式・挨拶
      《『高校生の進路ノート』『高校生のキャリアノート』を活用した
       進路学習の実践研究発表》
      10:10~11:00
         研究発表①『水産教育と進路指導』
              島根県立浜田水産高等学校 岡本 朋久 教諭
      11:10~12:00
         研究発表②『夏季休業中のキャリア教育
               ~「高校生のキャリアノート」
                「インタビュー職業人」を活用した事例』
              東京都立工芸高等学校 鈴木 智和 教諭
      13:10~14:00
         研究発表③『本校の第1学年における
               「高校生の進路ノート ベーシック」の活用例
                ~年間行事に組み込んだ実施例~』
              千葉県立千葉工業高等学校 大木 正臣 教諭
      《全高進 就職指導研究委員会企画》
      14:10~15:10
         講演『job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
            進路指導等における活用について』
              厚生労働省職業安定局総務課首席職業指導官室
                        課長補佐 西浦 希 様
      《全高進 大学進学指導研究委員会企画》
      15:20~16:20
         講演『大学入学者選抜をめぐる最新の動き』
              文部科学省高等教育局
                      大学教育・入試課大学入試室
                      入試第三係長 首藤 彩香 様
      16:20~
         閉会式・挨拶
  11. お問い合わせ
      全国高等学校校進路指導協議会
        セミナー運営担当
          大木 正臣(千葉県立千葉工業高等学校
               TEL 043-264-6251(学校代表)
        事務局
          福本 剛史(埼玉県立浦和商業高等学校
               TEL 048-861-2564(学校代表)
        全高進ホームページ http://www.zenkousin.net/
以上
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      メニューから〔名前を付けてリンク先を保存(K)…〕を
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